子育てママのslow life

1児の母、会社員、妻、女。仕事・育児・家事・趣味など日々考えていることを綴っていきます。

『夢のマイホーム』はもう古い。

子どもが活発に動きまわるようになり、もう少し広い家へ引越しをしようか検討をはじめました。不動産屋さんや住宅展示場めぐりをする中で、「新築一軒屋って私には必要ないな。」という結論が出ました。私のようにお考えの方もたくさんいらっしゃると思いますが、なぜそう考えたのかを紹介します。

 

 

『夢のマイホーム』は時代錯誤

高度経済成長期から現在にかけて、結婚したら夢のマイホームを持つことが一般的な考えとして日本中に浸透してきました。しかし、今の時代でもマイホームを持つべきでしょうか?

20~30年前は学校を卒業してから就職をして、その会社で定年まで働くことが一般的でした。年齢が上がるにつれて給与が上がることも、定年後は退職金をたっぷりもらえることも保証されていました。

つまり、現在50代、60代の方たちは就職したらその後の人生が保証されていました。(転職などの変化を求める方にとってはありがた迷惑だったかと思いますが。)転職という選択がない状況では、職場のある地域にマイホームを建てて、その土地に定住しても、未来の見通しが立てやすかったと思います。

しかし、今の時代は違います。正社員で就職しても給与は上がらないし、リストラや会社の倒産の心配もあります。若い人たちは、一つの会社で定年まで働くという選択をしない人のほうが多いでしょう。(その選択ができない場合も多いかと思います。)

そのような社会の変化の中で、昔のように新築マイホームを購入するという選択が成功の象徴でしょうか?

 

マイホームが人生の自由を奪う

 新築で土地とマイホームを購入した場合、地方でも3,500万円~4,000万円ほどはかかります。(都会ではもっともっと高いです。)もちろん生活スタイルに合った自分の城を持つことでQOL(Quality of Life)も上がりますが、自分の人生を縛ることにもなります。どのような点でマイホームが人生の自由を奪うのかというと、下記の3点が挙げられます。

①ローンの支払い

②ローンの支払いにより、自由に転職ができない

③その土地に縛られる

④資産価値の減少

 

①ローンや維持費の支払い

例えば、マイホーム購入のために3,500万円の借り入れをしたとします。現在の住宅ローンの金利は低金利なので、金利を0.45%とすると月々の返済は約103,950円になります。それ以外にも住宅を所有することで毎年固定資産税の支払いが発生します。また住宅は少しずつ傷んできますので、修繕も必要になってきます。外壁の塗装や水回りの修理、シロアリ駆除など築年数が経つにつれて出費もかさみます。

 

 

②自由に仕事の選択ができない

先ほどローンの返済についてお話ししましたが、「家賃10万円の賃貸に30年間住んでると思えばいいんじゃない?返済後はタダで住居をかくほできるし。」とお考えかもしれません。しかし、今の生活水準、給与水準は30年先まで絶対に保証されていますか?リストラや倒産などのマイナスのリスクだけではありません。もし、他に面白そうな仕事があったとき、給与が下がるかもしれないリスクを取ってまで思い切って転職できますか?ローンがあることは、本当にやりたい仕事にチャレンジする機会も奪ってしまうかもしれません。

 

 ③その土地に縛られる

家を購入してしまうと、その土地にずっと住み続けなくてはならなくなります。しかし、もしご近所さんとの人間関係が悪くなったり、子どもが学校でいじめられたら引っ越しができますか?他の都市や国で面白そうな仕事があったら転職できますか?

マイホームを購入してローンを支払い続ける限り、その土地でその会社に縛られ続けることになるのではないでしょうか。

 

④資産価値の減少

 新築の一軒家が3,000万円だったとしても、建ったすぐから資産価値は下がり続けます。新築からすぐに資産価値は30%下がるとも言われております。

万が一、リストラや転職、人間関係などのトラブルでその家を手放すことになった場合、家を売った金額だけではローンを全額支払うことができません。そうなると、家を持っていないのにローンだけ支払い続けるという状況になってしまいます。

 

マイホーム以外の選択肢

長い人生の中で、一戸建て地住んでいるほうがいい時期もあるかと思います。それは、子どもが小さくて泣き声等の近所迷惑が心配な時期や、家族が多い時期に一人一人の部屋がほしい時期もあるかと思います。しかし、子育てがひと段落して夫婦だけの生活になったら、一軒家は持て余してしまうのではないでしょうか。実際、私の祖母や実家の2階の部屋はほとんど使われていません。

マイホーム以外にも住宅を選ぶ際には様々な選択肢があります。どうしても一軒家に住みたいというのなら、子育て中の10~20年ほどの間だけ一軒家を賃貸で借りることもできます。また、中古物件を安く購入して少しずつ自分たちでリノベーションするもの面白いかと思います。古い物件はもうすでに資産価値も下がりきっていますので、それ以上価値が下がる心配もありません。

珍しい人だと、ホリエモンさをは、家も持たず賃貸も借りずずっとホテルで生活しています。たしかにホテル暮らしなら一切の家事をする必要がなく、合理的ですね。しかも全国どこにでも自分の家があるようなものですので、どこででも仕事や生活が成り立ちます。今はフリーランスという働き方も普及してきていますし、将来はホリエモンさんのようなホテル暮らしの方も増えるのではないでしょうか。

 

色々な住宅の選択肢を持つと自由に生きることができる

このように、マイホームを持つと生活や職業の自由を奪われてしまいます。昔だったら就職したらその後の将来設計が決められていた時代ですが、今は3年先のこともさっぱり見通せないような時代です。新しい技術がどんどん開発され、生活も変わらざるを得ないでしょう。

マイホームは資産であるのと同時に負債でもあります。しかも資産としての価値は年々下がっていきます。そして30年ローンという重荷まで背負い込むことになります。

マイホームに生活の自由を奪われるより、もっと自由に生きていきたいと思う方は、いろいろな選択肢があるということを気づいてほしいなと思います。